素顔が表れる
はじめに
人は誰でも
表の顔と、裏の顔を持っています。
普段は優しく見える人でも、
ある瞬間にまったく違う顔を見せることがあります。
それは決して
その人が突然変わったわけではありません。
むしろ逆です。
その瞬間に
本当の姿が表れただけなのです。
人生の中で
「こんな人だとは思わなかった」
そう感じた経験は
誰にでもあるでしょう。
最初は親切だった人が
ある日突然冷たくなったり、
信頼していた人が
思いもよらない態度を見せたりすることがあります。
しかし実は、
人の本性は最初から隠れているわけではありません。
よく見ると
必ずどこかに表れているものです。
仏教では
「人の本質は行いに現れる」
と考えます。
言葉よりも
態度よりも
もっと正直に出るものがあります。
今日は
人を見る時、どこを見れば本性が分かるのか
空海の智慧を交えながら
静かにお話ししていきます。
第1章
人の本性は「弱い人への態度」に出る
人の本性は
自分より弱い立場の人に対する態度に表れます。
例えば
店員さん
後輩
部下
年配の人
こうした人たちに対する態度です。
強い相手には
誰でも礼儀正しくできます。
しかし
自分より立場が弱い人に対して
どんな態度を取るか
そこに
その人の本当の人柄が現れます。
普段は穏やかな人でも
店員に横柄だったり
部下にだけ厳しかったり
そういう人は
本質的には優しい人ではありません。
空海は
徳は隠れている所に現れる
と考えました。
つまり
人が見ていないところで
どう振る舞うか
そこに人格が出るということです。
第2章
人の本性は「余裕がない時」に出る
人は余裕がある時には
誰でも優しくできます。
時間がある時
お金に余裕がある時
機嫌がいい時
その時の優しさは
本当の優しさとは言えません。
本性が出るのは
余裕がなくなった瞬間
です。
忙しい時
疲れている時
思い通りにいかない時
その時に
怒りをぶつける人
人を責める人
不機嫌になる人
そういう人は
もともとそういう心を持っています。
逆に
余裕がない時でも
人に当たらない人は
本当に心が強い人です。
仏教では
人の修行の深さは
苦しい時の心の動きで分かると考えます。
第3章
人の本性は「お金」に出る
昔から
人を見るなら金遣いを見よ
と言われます。
お金は
人の価値観をはっきり表すからです。
例えば
見栄のためにお金を使う人
人には出さないのに自分には使う人
借りたお金を軽く考える人
こういう人は
お金だけでなく
人との約束も軽く扱います。
逆に
お金の使い方が丁寧な人は
人間関係も丁寧です。
仏教では
お金そのものを
悪いものとは考えません。
問題は
お金への執着
です。
お金に振り回される人は
心も不安定になります。
第4章
人の本性は「損した瞬間」に出る
人の本性が一番よく出る瞬間があります。
それは
自分が損をした瞬間
です。
例えば
思い通りにならなかった時
評価されなかった時
利益を逃した時
その時に
人を責めるのか
怒るのか
落ち着いて受け入れるのか
ここに人間の器が出ます。
本当に器の大きい人は
損をしても
心を乱しません。
なぜなら
長い人生の中で
一つの出来事に過ぎないことを
知っているからです。
空海は
すべての出来事は学びである
と説きました。
損に見える出来事も
人生を深くする材料になるという考えです。
まとめ
人の本性は
普段は隠れているように見えます。
しかし実際には
・弱い人への態度
・余裕がない時の言動
・お金の扱い方
・損した瞬間の反応
こうしたところに
静かに表れています。
人を見る目を持つことは
決して疑うことではありません。
むしろ
自分の人生を守るための智慧です。
そして同時に
もう一つ大切なことがあります。
それは
自分もまた、見られている
ということです。
私たちの本性もまた
余裕がない時
思い通りにならない時
損をした時
そこに現れます。
だからこそ空海は
心を整えることを
何より大切にしました。
人を見る目を持つこと。
そして
自分の心も整えること。
この二つがそろった時
人間関係は
驚くほど穏やかになります。
焦らなくて大丈夫です。
人を見る目は
人生の経験の中で
少しずつ
育っていくものなのです。


コメント